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Armes de la Maison BeaulieuMAISON BEAULIEUAB ÉDITIONS · CUISINE & LETTRES
歴史録 · パリ · 1784年

ル・グラン・ヴェフール

パレ・ロワイヤルの至高の広間  今なお健在

創草の折は「カフェ・ド・シャルトル」と称し、革命諸結社の熱気いまだ冷めやらぬパレ・ロワイヤルの回廊下に席を構えた。ナポレオンがジョゼフィーヌに言い寄り、ユゴーが舌鼓を打ち、コレットが定席の長椅子に身を沈めた場所である。総裁政府様式の重厚な羽目板と鏡面は往時の光彩を微塵も失っていない。今なおパリに聳え立つ、現存最古の堂々たるグラン・ターブル(最高峰の食卓)である。

名物料理

牛尾の黒トリュフ風味パルマンティエ · 鳩肉のロワイヤル「モナコ大公レーニエ三世風」

蔵元秘蔵の酒肴合一 · 葡萄畑地図帖
🍷 サンテミリオン&ポムロール ―― パレ・ロワイヤルを彩る珠玉の銘醸古酒
芳潤なる黒トリュフと牛尾の濃厚なる煮詰汁に、石灰岩台地が育む偉大なるサンテミリオンの天鵞絨(ビロード)のごとき厚みを重ねて。
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当館叢書より
📖 『十三人の晩餐 ―― 毒参の輪』
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📍ボージョレ通り17番地 · パレ・ロワイヤル
🕒火–土 12:15–14:00、19:45–21:30
歴代総料理長 · ジャン・ヴェフール、のちレイモン・オリヴェ&ギィ・マルタン
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🍷 パリ美食夜話 · パリ歴史的グラン・テーブル8選夜の読書 · 約6分

金箔鏡の奥底に揺れる統領の影

パレ・ロワイヤルの回廊を熱き冬夜が包むころ、飢えを抱いた若き将軍は、トリュフの薫る煮詰汁の向こうに、己の運命とジョゼフィーヌの姿を追っていた。

パレ・エガリテの不穏なる篝火

パレ・ロワイヤルの木造回廊の下には、冷え切った黒色火薬の匂いと、娼婦たちの纏う竜涎香、そして肉焼き窯から立ち上る抗いがたい芳香が綯い交ぜとなった、眩暈を誘う蒸気が澱んでいた。共和暦四年ブリュメール(霧月)――パリはもはや恐怖政治の犠牲を悼むことなどやめていた。紙屑同然に暴落したアッシニャ紙幣の火山の火口で狂ったように踊り明かし、誰もが生々しい肉欲と柔らかな肉の味わい、そして極上の煮込み汁の深みに飢え果てていた。いかさま賽子の転がる賭場や、幻滅したサン・キュロットたちをなおも煽り立てる嗄れ声の雄弁家たちのすぐ目と鼻の先で、「カフェ・ド・シャルトル」のマジックミラーの硝子は、荒れ狂う時代の狂騒を遮る防壁のごとく聳え立っていた。石畳の喧騒を吸い殺す深紅の分厚いビロード張りの帳の奥には、純金の輝き、精緻な漆喰細工の羽目板、そして原石の金剛石を彫り出したかのような煌めくシャンデリアが織りなす夢幻の空間が広がっていた。

この味覚の至聖所の開き戸を押し入ることは、洗練を極めた熱狂の坩堝へと身を投じるに等しかった。室内の空気は幾重もの芳香に濃密に満ちていた。赤銅の鍋で快い音を立てて泡立つ焦がしバター、カナッペの上で熟成の極みに達した野雉の野趣あふれる香気、温製ソースのために手早く泡立てられるタラゴンの酢、そして厳冬をあざ笑うかのように薄絹のシュミーズ・ドレスを纏った総裁政府の女たちが放つ麝香の薫り。小刀サーベルを帯びた軍人と、昨日今日で成り上がった軍需商人が肩を並べ、誰もが皿の上の贅沢に忘我の歓びを求め、あるいは自らの浅ましい僥倖を確かめようとしていた。人々はただ空腹を満たすために晩餐に就いたのではない。マデイラ酒で蒸し煮にされた仔牛の胸腺肉を口へ運ぶその合間に、ヨーロッパの未来を巡る陰謀を密かに織り上げていたのである。

隅の席の痩身なる将軍

奥まった隅の席――新古典主義様式の花綱文様が刻まれた繰形に守られつつ、広間全体を一望に収められるその卓に、鋼の刃のように背筋をぴんと伸ばした一人の青年が腰掛けていた。着古して袖ぐりの擦り切れた濃紺の上着を羽織り、ボージョレ通りの泥を跳ね上げた長靴を履き、粉も油もつけぬ漆黒の直毛をこめかみに垂らしている。オリーブ色の土気色の肌には、トゥーロン攻囲戦の熱病の痕と、大臣たちの控えの間で舐めさせられた屈辱の色が濃く滲み出ていた。この男こそ、ナポレオン・ボナパルト将軍であった。その卓上には、安物の赤葡萄酒を満たした硝子の水差しと、黄金色の皮に包まれた白パンが、ほとんど手もつけられぬまま置かれていた。獲物を狙う鷲のそれにも似た灰色の双眸は、寒気で白く煙る玄関の間を微動だにせず射抜いていた。

突如、帝政の威厳を思わせる絹ずれの音とともに、ビロードの垂れ幕が左右に払われた。パリ中がすでに「ボアルネ未亡人」の名で呼んでいたマリ・ジョゼフ・ローズ・ド・タシェル・ド・ラ・パジュリーの入来であった。クッションを敷き詰めた長椅子から、押し殺したどよめきがさざ波のように広がった。露わな肩にアマランス色のカシミヤのショールを無造作に羽織り、いかに冷酷な国王処刑派の男たちをも骨抜きにする西インド諸島特有の物憂げな微笑みをたたえている。彼女が身をくねらせるようにして若きコルシカ出身の将校の卓へと歩み寄ると、白檀と撫子の芳香が、蝋燭の獣脂の臭気を瞬く間に圧した。ボナパルトは弾かれたように立ち上がった。軍人特有のぎこちなさは、その燃え盛るような眼差しによってかき消されていた。神話の神々がガラスの裏から描かれた鏡の中で、二人の姿が重なり合った。イスパニオラ島の優美が、いま底知れぬ野心と血の契りを交わした瞬間であった。

謀略と肉汁の饗宴

給仕頭は、この奇妙な男女の佇まいに歴史を覆す嵐の予兆を本能的に嗅ぎ取り、白前掛けを締めた給仕の一隊に戦の合図を送った。この夜、ダマスク織の純白の敷布の上に、共和制の清貧など入り込む余地はなかった。まず運ばれてきたのは、野生ピスタチオを散らした山ウズラのテリーヌであった。揺らめく灯火に震える琥珀色の煮凝りの下に封じ込められ、ライ麦酵母で焼いた熱々の小パンが添えられている。ボナパルトは同席者をぎょっとさせるほどの凄まじい渇望をもって肉をかっ込み、外科刀を振るうような鋭利な手つきで切り分けた。対するジョゼフィーヌは銀のフォークの先で優雅についばみながら、砲兵隊の配置法をまるで幻視者の詩のごとき熱情で語るこの男の声に耳を傾けていた。

やがて、地下の厨の熾火から生まれた今宵の白眉、完璧なる調和を誇る逸品が姿を現した。人参のエキスと古酒の中でとろけるほどに煮込まれた牛の尾肉。小刀の切っ先で骨を丹念に外され、無塩バターを贅沢に練り込んだラット種馬鈴薯の滑らかなピュレの布団を被せられ、その上からペリゴール産の新鮮な黒トリュフが惜しげもなく雨あられと削り落とされている。ひと匙口へ運ぶごとに、黒いダイヤの放つ野性的な湯気がヴォールト天井の下に弾け、肉汁が飴色に煮詰まった重厚なるエキスと溶け合った。ジョゼフィーヌは美食の法悦に小さく吐息を漏らし、給仕が捻り彫りのクリスタルグラスに注ぎ入れた円熟のサンテミリオンに鼻を寄せた。その生まれ故郷たる石灰岩台地によって磨き抜かれた高貴な渋みは、野趣あふれる煮込みの力強さを優しく包み込んでゆく。「将軍、貴方は兵を手足のごとく操るのでしょうけれど」――彼女は目を細め、囁くように言った。「わたくしたちの魂を意のままにするのは、このソースの方ですわ」

硝子器に封じられし悠久の記憶

アポロンの石像に雪がうっすらと降り積もり、人影の絶えたパレ・ロワイヤルの庭園に夜が深々と垂れ込めるにつれ、二人の密談の声はより低く、より密やかなものとなっていった。温かいキャラメル風味の洋梨のタルトレットと、小さな脚付き杯に注がれたブルゴーニュのマール酒の間で、ボナパルトはその骨張った乾いた手を、ジョゼフィーヌのほっそりとした指の上に重ねた。イタリア遠征など、まだ軍服のポケットに突っ込まれた皺だらけの参謀地図の上の夢に過ぎなかったが、勝利の味はすでにこの蠱惑的な饗宴と同じ味をしていた。カレームがその華麗なる工芸菓子を組み上げたごとく、幾何学的な厳格さを官能の目眩めく陶酔へと捧げ尽くす男に、抗えるものなどこの世に存在するはずもなかった。

それから数十年後、ジャン・ヴェフールがこの美食の殿堂を買い取り、金箔を押した第一帝政様式の豪奢な羽目板とともに自らの名を不朽のものとするが、この夜の端緒となった魂がボージョレ回廊を去ることは二度となかった。ジョルジュ・サンドがこの同じ壁に肘をついて葉巻を燻らせ、ヴィクトル・ユゴーが『レ・ミゼラブル』の着想に胸を焦がしながら羊肉を平らげ、回廊を見下ろす居室に住まったコレットが、毎昼のように誂えの長椅子へと下りてきては、銘醸の古酒とともに骨を抜いた鳩の肉に舌鼓を打った。政権は移ろい、玉座は崩壊し、紙幣は腐り果てようとも、ル・グラン・ヴェフールの格間天井の下では、味覚と精神の壮大なる劇場が、今なお変わらぬ永遠の舞台を演じ続けている――己の美食の天賦の才を前に腰を据えたパリが、世界のありようを塗り替えることを堂々と決意する、あの永遠の一幕を。